「美術品/日本画」修復・保存

お知らせ
2024/04/17

過去のブログ紹介 修復に使う道具のお話し 羅紗(ラシャ)バサミの研ぎ

過去のブログ紹介 修復に使う道具のお話し 羅紗(ラシャ)バサミの研ぎ
今回は、修復に使う道具のお話しで羅紗バサミの研ぎについてです。

羅紗バサミ(裁ちバサミ)は洋服の仕立屋さんが使う布を切るために使うものです。
伝世舎では主に表具裂を切るのに使っています。
このハサミ、本来は布用、紙用と分けて使うべきもので、併用すると切れ味が落ちてきます。
伝世舎で使っているハサミは、50年以上に渡って使い続けてきたものですが、表具用として使用してきた物ではありません。
親が仕立屋だった頃使用していたハサミです。日本橋の木屋で購入したとのこと。
職人は道具を大切にしますが、仕立屋の場合はとくにハサミにこだわります。
親も研ぎ師をわざわざ呼んで研いでもらい、切れ味をチェックしながら何度も研ぐ作業を繰り返していました。
納得しなければ終わらないほどこだわります。
「仕立屋と理・美容師のハサミの研ぎは割に合わない」とは研ぎ師さんの言葉です。

詳細はブログをどうぞ。

伝世舎blog日日是好日
2024/03/26

ブログに「寒糊煮と過去の糊の調査を行いました。」を掲載しました。

ブログに「寒糊煮と過去の糊の調査を行いました。」を掲載しました。
2016年3月に、寒糊煮のことをブログにアップしたことがあります。
今回は糊の種類や保存方法に、新たなやり方をしていますので、もう一度寒糊煮を紹介したいと思いアップしました。
糊の種類と保存方法の違いとは。ただ保管するだけではなく、調査、保存のための作業、記録についてもお話しします。

詳しくはブログをご覧ください。

伝世舎blog日日是好日
2024/01/16

過去のブログ紹介 寒糊を煮ました。

過去のブログ紹介 寒糊を煮ました。
過去のブログ紹介、今回は寒糊を仕込むお話しです。

修理や表装で使う糊は生麩(正麩)という小麦粉澱粉を煮たものです。
糊はその都度煮て使います。寒糊とは、冬の一番寒いときに煮た生麩糊のことを言います。
それを瓶に入れて数年~10年くらい寝かせます。寝かせた糊を古糊と言います。
古糊は、掛軸や巻物などの巻いたり広げたりするような柔軟性を必要とする表装作品の裏打ちに使います。
長い間寝かせているので、もちろんカビが生じます。
カビている部分を取って白っぽく残っている部分を使います。
そのため、10年くらい経った糊の量は1/10くらいに減ってしまいます。
とてもとても貴重な糊です。

糊は煮る直前まで、小麦粉澱粉を水に浸けて膨潤させておきます。
ゲル状になっていて面白い感触です。水は精製水を使っています。
これを鍋で約30分ほどかけてかき回しながら煮ていきます。
なかなか疲れる作業です。

出来上がりましたらそれを瓶に入れます。
寒い時期に煮るのは熱々の糊が早く冷えるためです。

封印して冷暗所で寝かせます。
次にカビの除去のために開けるときは1年後です。
近くに100年を超すお屋敷があり、台所の床下をお借りしています。
大丈夫ですよ、臭いは漏れません。

続きはブログをご覧ください。

伝世舎blog日日是好日