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過去のブログ紹介 襖(ふすま)の修復 3

過去のブログ紹介 襖(ふすま)の修復 3

過去のブログ紹介、前回に続き襖(ふすま)の修復3(本紙の洗浄)
についてのご紹介です。

前回は襖を解体しました。これで骨と本紙に分解されました。
本紙には経年の汚れ、シミ、破れなどが数多くあり、とても
劣化していて慎重な修復が必要です。
まずは本紙の洗浄から始めます。

処置に入る前に解体して分かったことが一つあります。
これは小襖の角、今まで縁(ふち)に覆われていた縁裂(へりきれ)
の部分に以前の色が残っていました。

これを見ると元々は濃い緑だったようで、それが褪色して薄茶色に
なっていました。裂自体は脆弱化していましたので新調しますが、
色をどうするかが大きな問題になります。元に近い色にすることも
考えましたが、今回は本紙も変色・褪色していることを考慮して、
その雰囲気に合った色を選択することにしました。
元の色では強すぎて、肝心な絵がかすんでしまいます。

さて、閑話休題。元に戻して本紙の洗浄です。
洗浄は汚れを落とすことが第一の目的ですので、ここで漂白などの
作業はしません。漂白をすると紙の繊維自体がボロボロになり、
健全に保つことができなくなります。また、次の修復も
できなくなる可能性があります。また、洗剤等の薬品も使いません。
もともと江戸時代以前の修復に、洗剤などは使用されていません。
それで何百年も作品は保たれてきました。
今回も精製水を40℃くらいに暖めて使いました。

続きはブログをご覧ください。

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